スモーキーなブラウンがかったオレンジに、桔梗のような深い青紫の星型の花が織りだされた涼やかに透ける夏の開き名古屋帯です。
イノセントな愛らしさとメルヘンチックな物語を感じさせてくれる、おおらかなラインで大胆にデザインされたフラワーモチーフは、古典的な和の情趣の中にも北欧ファブリックに似たモダンでアートなセンスを感じさせてくれ、ファンタジックな遊び心とナチュラルな心地よさを兼ね備えた確かな魅力ある一本となっています。
軽やかな空気をはらむ夏帯ならではの透かし地が、柔らかく優しい風情を生み出してくれ、夏の日のノスタルジックな詩情をひきたたせてくれそうです。
手先のみかがられた、開き名古屋帯(松葉仕立ての八寸帯)で、タレ部分は折り返して二重になっており、胴に巻く部分は単になっていて、芯無しの仕立てです。
半幅部分の幅が調節できるので、幅広に締めてレトロな雰囲気で着こなしたり、コーディネートの幅が広がります。
ざっくりと粗い目で織り出された羅に近い雰囲気のある紗のようなもじり織り地で、透け感を活かした涼やかな装いを楽しんでいただけます。しゃきっとした張りのある硬めですがしなやかな生地で、素材はおそらく正絹と思われます。
光の加減で、ブラウンがかったオレンジのようにもオレンジがかったブラウンのようにも見えます。