象牙色地に、朱の濃淡美しく染め出された撫子や桔梗などの秋草揺れる花野に、光ともる蛍がふわりふわりと舞い遊ぶ幻想的な詩情ただよう楊柳の単襦袢です。
枕草子の「夏は夜・・・」の一説や、「声はせで身をのみこがす蛍こそ・・・」の源氏物語の一幕の情景を思い起こさせる雅やかな風情を楽しむ一枚です。
縦ストライプ状のこまやなシボのはいったさっぱりと薄手の楊柳地は肌に触れる面積が少なく、汗ばむ季節もべたつかず涼やかにお召しになっていただけます。
絽や紗といった透ける生地ではないため、楊柳の単仕立ての襦袢は、着物のルールブックなどでは「初夏や初秋の単の季節にあわせるもの」、「単の季節の前後、5月と10月に着るもの」という記載があることがありますが、とても夏らしい風情のある涼やかで美しい柄の襦袢ですので、紗や絽などの夏の薄ものにあわせていただいても素敵なのではないかと思います。
長めのお袖となっているので、袖振りの長いアンティークの夏着物にもぴったりです。
※紗の夏着物を重ねた着用写真でコーディネートしているお着物は普通の袖丈のお着物になります。
半衿はついていません。
エリはバチ衿で手縫い仕立てです。
※手縫いかどうかについての判断は、スソまわりとソデまわり、ソデ付け、脇線の縫い目で確認しております。それ以外の部分ミシン縫いの場合は見逃しがあることがございますので、ご了承ください。