深く落ち着いた赤色の地に、水玉のようなお花模様が一面に織りだされたレトロな愛らしさを楽しむ正絹博多の単帯です。
竹久夢二や中原淳一の挿絵の世界から抜け出してきたようなノスタルジックな詩情と、洗練されたモダンなセンスが調和した、シンプルでいて遊び心の効いたデザインが印象的な一本は、幅広コーディネートにしっくりとなじみ、主張し過ぎないのに確かな魅力を感じさせてくれる素敵な和モダンスタイルを作り出してくれそうです。
ざらっとした手触りの、マットなツヤ感と適度な張り、硬さのあるしなやかな生地で、「本場筑前 正絹の証」の緑証紙が残っており、正絹博多織と思われます。
裏や芯のついていない単の織りの帯です。半分に折って半幅帯感覚で使うこともできますし、芯がないため、ファブリック帯のようにしなやかで、長さも長めで、色々なアレンジ結びを楽しんでいただくのにも最適です。
今ではあまり見かけなくなった単帯は、春と秋の単着物の季節にも最適ですし、昭和のファッション誌などでは、浴衣や夏着物にあわせてコーディネートされていて、昭和レトロな夏の装いにもぴったりです。春、夏、秋と季節の変化にあわせて長く楽しんでいただきたいとても便利なアイテムです。冬でも問題なくお使いになっていただけると思いますが、人によっては寒々しく感じる方もいらっしゃるかと思います。
単帯の魅力について特集ページ「こんなに便利単帯〜ひとえおび」でもご紹介中です。ぜひご覧ください。