東山魁夷の描く風景画を思わせる青の階調美しい森や山が静謐な詩情をさそう正絹袷の付下げ訪問着です。
自然への敬意と深い洞察を感じる風景模様が心にしみいるように美しく、緑の香りたちのぼる山深くの森の中の清新な空気を身にまとうような清々しい装いを作り出してくれそうです。
雪輪模様の帯をあわせて雪山の風景を演出したり、桜の花の帯をあわせて春の野山のうららかな趣をかもしだしたり、鹿の帯に楓の帯留めをあわせて紅葉狩りの風情を楽しんだり、めぐる季節にあわせて身にまとう人それぞれの素敵な物語を紡ぎ出してくれそうです。
背縫いやおくみ線で美しく柄継ぎされ、裾まわりに絵のように柄がつながる訪問着のような柄つけですが、衿や袖は柄が縫い目をまたがないようにデザインされており、付下げ訪問着かと思われます。
さらりとした手触りの、細やかなシボとマットで上品なツヤ感のでたしなやかな生地で、正絹と思われます。
エリは広衿です。