薄霞がかかった夜の空のような深く美しい紺青のぼかしに、江戸小紋を思わせる繊細な花模様が一面に織りだされたウールの単着物です。
降りしきる雪のようにも、霞がたちこめるよう一面に広がる桜花のようにも見えるはかなげで幻想的な詩情ただよう花の総柄に、すっきりと伸びる芒のような藺草のような細葉の繊細なシルエットがすっとさしいれられ、清々しいアクセントをプラスしてくれています。
「雪と見えて風に桜の乱るれば花の笠きる春の夜の月」という西行の和歌のような、静謐な空気と幻想的な趣を楽しむ叙情豊かな装いを作り出してくれそうです。
ざらっとした手ざわりの中厚のウールと思われる生地で、暑さが一段落した初秋から春まで、夏季以外のスリーシーズン楽しんでいただけそうです。真冬でも羽織など防寒対策をすれば十分着用できるので、普段着着物には最適です。
ウールの単着物につきましては、こちらの特集ページでご紹介しております。ぜひご覧ください ≫姉妹屋イチオシアイテム!ウール着物のススメ
エリはバチ衿で仕立てはミシンと部分手縫いです。スソまわりやソデまわりなど着用時目につくところは手まつりです。