光の加減で繊細な縞模様浮かぶ藤鼠色地に、鮫小紋のような細やかなドットが形づくる端正な市松模様と、一面の花吹雪きのような桜花美が染め出された胴抜き仕立ての正絹です。
ふわりと風に舞い上げられ一面に散り敷く花の絨毯のような幻想的な詩情と幾何学的な美を兼ね備えた古典文様を、落ち着いた中にほのかな華やぎ香る品のよい彩りでまとめあげた一枚は、シンプルな帯をあわせた何気ないコーデも絵になり、華やかな柄や個性的な柄の帯も洗練された装いにしあげてくれる万能アイテムです。
袖口とスソまわりに裏地(八掛)があてられ、胴部分は単になっている胴抜き仕立のお着物です。
着用シーズンは袷着物と同じですが、袷仕立てに比べ軽やかで熱がこもりにくいため、暑い時期が長くなっている近年、10月や11月、4月が5月などの汗ばむ日の装いにもぴったりですし、暖房が効いた冬の室内の装いにも最適で、活用シーンが多いお着物かと思います。
さらりとした手触りの、上品な光沢のでたしなやかな生地で、正絹と思われます。
エリは広衿です。
※手縫いかどうかについての判断は、スソまわりとソデまわり、ソデ付け、脇線の縫い目で確認しております。それ以外の部分ミシン縫いの場合は見逃しがあることがございますので、ご了承ください。