迫力のある獅子と鞠の古典文様と、きりりと粋な格子文様がリバーシブルになったアンティークの帯です。
魔除けの意味を持つ獅子とともに描かれる繍珠や繍球のモチーフは、雌雄の獅子が戯れるうちにできる毛玉をあらわすともいわれ、毛玉の中から獅子の仔がうまれたという故事があるようで、子孫繁栄や立身出世をあらわす吉祥文様でもあります。
裏には大胆な格子文様が織りだされており、リバーシブルで楽しんでいただけます。
鞠と獅子文様は、上下が逆の柄つけとなっており、引き抜き結びをしていただく用の帯かと思いますが、引き抜き結びをするとうまく獅子がお太鼓に出てこないため、着用写真では通常の名古屋結びで結んでいます。
獅文様の面は、さらりとした手触りの上品な光沢のでた織地で、格子模様の面は、大島紬にも似た節のないつるりとした正絹紬と思われる生地です。