月影に照らされた夜の霞を思わせる静謐な詩情ただよう銀鼠色地に、風にそよと揺れるような秋草と、あでやかに咲き誇る牡丹の花が織り出された正絹袋帯です。
可憐に咲くなでしこ、楚々と揺れる萩の花葉、ふんわりと咲く菊花や女郎花、詫び寂びの詩情ただよう尾花に芝草、優雅に花開く牡丹が一幅の日本画のように美しい構図で織り出された一本は、月の光がふりそそぐ花野原に迷い込んだような風雅な装いを作り出してくれそうです。
ややざらっとした手触りの、ほどよい張りとコシのあるしなやかな生地で、正絹と思われます。
二重太鼓が結べる長さの袋帯ですが、地には金糸銀糸が使われていないため、洒落袋帯としておめかしした普段使いでも楽しんでいただけそうです。