繊細な弧を描く芝草が寄せては返す波のように浮かぶ黒の地に、光をうけてきらめく金銀の霞が幻想的にただよい、楽しげに飛ぶ千鳥のような鳥の群れが織り重ねられた夏名古屋帯です。
一面の草野原にかかる霞が、波打ち際のようにも見え、群れなし飛ぶ千鳥のリズミカルな動きと美しく調和し、叙情豊かな物語をつむぎだしてくれます。
ざらっとした手触りの、シャリ感と張りのあるしなやかな生地で、メッシュのように透かしめのある紗に近い夏向きの織地です。芯が使われているため帯自体は透けません。単の季節にも活躍してくれそうです。
素材は正絹かと思われます。