夜のような濃藍地に、寝殿造りの廊に続く橋を渡る浮世絵のような美人画が織りだされた洒落袋帯です。
ふわりとただよう浮雲のあいまに、優美に枝を伸ばす梅や楓、凛と咲く菊花、寝殿造りのような雅やかな廊へと続く橋を渡る煙管をふかし提灯を掲げる美人が美しく織り上げられ、風雅な物語を紡ぎ出してくれます。
見る角度や光の加減で螺鈿のようにつやめく光沢糸が使われており、幽玄な詩情を感じさせてくれます。
二重太鼓が結べる長さの袋帯ですが、地には金糸銀糸が使われておらず、洒落袋帯としてパーティーコーデからちょっとおめかし気分のおでかけコーデまで幅広く楽しんでいただけそうです。
ややざらっとした手触りの、ほどよい張りと硬さがありますがしなやかな生地で、正絹と思われます。