シアーなブラックの地に、つややかなルージュレッドのアラベスク模様が幻想的に浮かび上がる、正絹紗の夏着物です。
透け感のある紗の生地が、夜の風をまとったような軽やかさと涼やかな詩情を生み出して、光を通してほのかに浮かび上がる優美な唐草模様が、ドラマチックな物語を紡ぎ出します。
優美な曲線を描く蔓の先には可憐な花のようなモチーフがそっとあしらわれ、銀のラメが、月の光を受けてきらめく露のように、控えめな華やぎを添えています。
知的で洗練された美しさを映すような、静謐と華やぎ、凛としたかっこよさと優美さのバランス感が素晴らしく、大人の気品ひきたつ夏姿をつくりだしてくれます。
ざらりとした手触りの、張りとシャリ感のあるしなやかな生地で、メッシュ状に透かし目のある紗地です。素材は正絹かと思われます。
柄物の襦袢を透かして、薄物らしい柄と柄との重なりを楽しんでも素敵ですし、白の襦袢にあわせれば、お着物の柄がひきたちます。
エリはバチ衿で手縫い仕立てです。
※手縫いかどうかについての判断は、スソまわりとソデまわり、ソデ付け、脇線の縫い目で確認しております。それ以外の部分ミシン縫いの場合は見逃しがあることがございますので、ご了承ください。