渋染ならではの味わいのある夕闇を思わせる深い紫鼠茶の紬地に、風に吹き寄せられたような刺繍の木の葉模様が浮かぶ、静謐な美をまとう正絹紬の付下げ着物
- デザイン: 柿渋染ならでは落ち着いた茶鼠色に、紫や青緑の彩りが浮かび上がる、夕映えの色をほのかに残した宵の空のような正絹紬地。繊細な弧を描く金彩の芝草と、風にふわりと吹き寄せられたような松葉、萩の葉、楓葉、椎の葉のような木の葉の模様が刺繍された、付下げ柄の袷着物です。手仕事ならではの立体感ある刺繍が、落ち着いた地色にそっと色を添え、しっとりとした季節感と風情を生み出します。経糸に密かに織り込まれた赤、青、緑、芥子の色彩が、単色にはない奥行きと、吸い込まれるような深みを生み出しています。縫い取りの一つ紋付きです。
- 印象: 静かな佇まいの中に詩情を宿した、大人の気品を感じる一枚。派手すぎず控えめすぎない刺繍の余白が品よく映え、落ち着いた色合いながらも纏うとぱっと表情が明るく見えるバランスの良いデザイン。秋冬の街にすっと馴染む、知的で上質な雰囲気を生み出してくれます。
- 素材・着用感: ややざらっとした手触りの、風合のある節のでた、ほどよい張りがありますがしなやかで軽い正絹紬地。「古志乃」の商標がついています。また「京都市相楽郡でとれた柿の渋で染め上げた「渋染」で、時の流れとともに色合いも深みをまし、自然の趣を楽しんでいただけます。
- 季節・シーン: 袷仕立てで秋冬〜春に最適。観劇・お食事・美術館巡りなど、上品なカジュアルから、ちょっと特別なお出かけまで幅広く対応。(紬地ですのでフォーマルには向きません。
- コーデ提案: 藤色や葡萄色など紫系の帯をあわせると洗練された大人の華やぎが加わります。グレー、ベージュ、白、茶系、黒の帯でシックにまとめても粋。名古屋帯・半幅帯どちらも合わせやすく、帯合わせで表情が大きく変わる楽しみのある一枚です。
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着物の種類:正絹紬(古志乃紬・渋染) / 付下げ /袷仕立て / 刺繍
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仕立て: エリは広衿です。