時代を超えて受け継がれたビンテージの帯の意匠や素材の魅力を未来へつなぐ思いをこめて、今の暮らしに寄り添う軽やかな半幅帯としてリメイクしました。
草木染めを思わせるような深く落ち浮いた赤紫に、きりりとした黒と、ほのかな愛らしさただようコーラルピンクで織りだされた大胆な縞模様がモダンな半幅帯です。
反対の面は、無地になっているので、きまわし力も高く、コーディネートの主役として個性を引き立てたい日にも、引き算の美でまとめたい日にも応えてくれ、表裏で異なる表情を楽しめるのも魅力です。
光の加減でブラウンに近いぐっと沈んだ暗い色に見えたり、赤みが強く見えたり、紫みが強く見えたりします。
夏向けの八寸帯のリメイクとなり、界切り線、オランダ線のなごりのラインがでています。
ざらっとした手触りの、張りの強い、硬めですがしなやかな織地で、目が荒くざっくりと織りだされていて、光に透かすとかすかに透けます。通常の紗に比べると透け感が少ないです。さっぱりとした質感で、風通しや肌離れが良く、夏の装いにも良さそうです。素材は絹化繊の混紡かと思われます。
着物の帯ならではのしっかりとした素材ですので、浴衣にもお着物にもマッチしてくれ、一年を通して楽しんでいただけ、特別な日も、ふだんの日も、装いにときめきを添えてくれます。
素材の張り感もしっかりあり、リボン結びや文庫結びなど、形を美しくキープしてくれます。長さもたっぷりとあるロングサイズですので、アレンジ結びにも最適で、コーディネートの幅を広げてくれそうです。
懐かしいのに、どこか新しく、同じものにはめったに出会えない、ビンテージリメイクならではの特別な一本です。