ほのかに緑がかった深い青に灰を含んだ、重なり合う笹の葉がおとす影のような品の良い落ち着いた青の地に、光や風を優しく通す透かし織りで浮かび上がる繊細な笹の縞模様が涼やかに美しい正絹の夏着物です。
ほっそりとした竹の縦ストライプに、扇のように広がる繊細な葉が斜めに流れるように連なり、遠目にはリズミカルで柔らかな斜め縞として浮かび上がります。
直線のストライプが縦のラインを強調してすっきりと見せながら、斜めの葉の配置が程よく動きを添えることで、視線を自然に流し、着る人の佇まいをより軽やかに、そして優美に見せてくれます。
雨上がりの澄んだ空気を含んだような涼やかさのなかに、しっとりとした落ち着きが宿る美しい色合いと、どこからともなくさらさらとした葉擦れの音が聞こえてくるような涼感のあるデザインがマッチした一枚は、控えめでいて印象深い洗練された夏の装いを作り出してくれます。
さらりとした手触りの、薄手の軽やかな夏向けの生地に、紗のような透かし織で模様が織りだされています。地部分は透かしのない織りですので、5月くらいから9月くらいまで気候にあわせて長く楽しんでいただけます。
エリはバチ衿で手縫い仕立てです。
※手縫いかどうかについての判断は、スソまわりとソデまわり、ソデ付け、脇線の縫い目で確認しております。それ以外の部分ミシン縫いの場合は見逃しがあることがございますので、ご了承ください。