おだやかなアイボリーをキャンパスにして、淡い水色から濃い藍色へと揺らぐ縦のラインが幾重にも重なり、幾何学的なリズムをきざむ、水面を風がなぞるように涼やかな抽象パターンを描き出す、化繊絽の洗える夏着物です。
久米島紬のチミヌカタのような繊細な流線が所々にあしらわれ、水面に映る鳥影や、さっと吹き抜ける風がおこすさざなみのような躍動感と心地よいリズムをさりげなくプラスしてくれています。
シンプルな形と色の繰り返しの中に、ノスタルジックで詩的な物語を感じるパウル・クレーのアートのような魅力と、のびやかで飾らないのに品の良い夏絣の素朴で清々しい美しさを兼ね備えたデザインがとても素敵で、日差し眩しい夏の日に涼を運ぶ清々しい装いを作り出してくれそうです。
抽象的なデザインを、静かに降り続く雨になぞらえて、紫陽花の帯をあわせたり、澄んだ青空にみたててカモメの根付けを揺らしたり、はろばろとした生みにみたてて船の帯を締めても楽しく、夏コーデの幅を広げてくれます。
絣風のデザインですが、織りではなく染め(プリント)です。
さらりとした手触りの、横縞状に透かしめのある薄手のしなやかな絽地で、洗濯表示タグのあるポリエステル100%の洗える着物です。ご自宅でネットに入れてお洗濯していただけます。
エリは広衿で仕立てはミシンと部分手縫いです。スソまわりやソデまわりなど着用時目につくところは手まつりです。