夜空を思わせる静謐な濃紺に、白く染め抜かれた鶴のような鳥が舞う、清々しく美しいコントラストが印象的な、ビンテージの注染浴衣です。
古来より長寿や幸福の象徴とされる鶴をモチーフにしたと思われる鳥文様は、潔く大胆で、首から足へと伸びる優雅なラインと、羽を広げた瞬間のしなやかなカーブが、羽ばたく一瞬の美しさをとらえています。
モチーフの大きさに変化をつけることで生まれるリズムと奥行きが、柄全体に躍動感を添え、静かな紺と白のコントラストが、凛とした存在感と心に残る清らかさを演出してくれます。
さらりとまとえば、夏の夕暮れに映える上品な佇まいに。白や生成り、藤色、空色などの帯ですっきりと品よく涼やかにまとめあげても素敵ですし、濃紫や黄色、緑、赤などの差し色を効かせてもおしゃれで、合わせる帯によってイメージを変えて楽しんでいただけます。
古典の情趣とモダンな遊び心をかねそなえた一枚は、夏祭りや花火大会はもちろん、古都めぐりの夏の旅行や美術館めぐりなどのお出かけなど、幅広いシーンで活躍してくれそうです。
さらっとした手触りの、昔の浴衣ならではのしっかりめの綿地で、何回か水をくぐってこなれた風合いがありますが、お召しになっていても生地がよれっとなりにくく、お洗濯をしてもくたっとなりにくいので、長くご愛用いただけそうです。
裏までしっかり染料が通っており、昔ながらの注染の手法で染められていると思われ、自然な揺らぎのある染めのタッチや色のぼかしも味わい深く、風にひらりとかえるスソやタモトにも風情を感じさせてくれます。
注染浴衣の魅力については下記の特集ページでもご紹介しています。ぜひご覧ください。
注染レトロ浴衣のすすめ
エリはバチ衿で手縫い仕立てです。
※手縫いかどうかについての判断は、スソまわりとソデまわり、ソデ付け、脇線の縫い目で確認しております。それ以外の部分ミシン縫いの場合は見逃しがあることがございますので、ご了承ください。