黒に近い深い濃紺の地に、光をうけて繊細にきらめく銀とアイボリーで、ひっそりと浮かぶ小さな水玉模様が織り出され、水底からふわりと浮かんでくる泡のような、あるいは空にふと舞い降りた雪のかけらのような幻想的で涼やかな詩情を運ぶ「夏御召」と思われるアンティークの夏着物です。
涼やかな透け感と、繊細な意匠は、まさに夏御召の醍醐味。白の襦袢を重ねれば、洗練されたミニマルな美を。柄襦袢を透かせば、奥行きのある重ねの美をお楽しみいただけます。
金魚模様の帯で、夏を楽しむノスタルジックなコーデに。雪輪文様の帯に雪うさぎの帯留を添えれば、盛夏にひとさじの涼を運ぶ装いに──。
合わせるアイテムによって新しい情景がうまれる、詩的な物語をまとう一枚です。
ざらっとした手触りの、張りとシャリ感のある、やや硬めですが薄手でしなやかな生地で、光に透かすと涼やかに透ける夏御召かと思われる夏向けの織地です。素材は正絹と思われます。
エリはバチ衿で手縫い仕立てです。
※手縫いかどうかについての判断は、スソまわりとソデまわり、ソデ付け、脇線の縫い目で確認しております。それ以外の部分ミシン縫いの場合は見逃しがあることがございますので、ご了承ください。